手首の痛み

手のしびれ・痛み…もしかして?手根管症候群とは?
「朝起きると手がしびれる」
「長時間パソコンを使うと手がジンジンする」
そんな症状がある方は、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)かもしれません。
手根管症候群とは?
手首の内側には、手根管(しゅこんかん)という“トンネル”のような空間があります。
この中を「正中神経(せいちゅうしんけい)」という神経と、指を動かす腱(けん)が通っています。
長時間の負担や炎症でこのトンネルが狭くなると、
神経が圧迫されてしまい、手のしびれや痛みが出るのが「手根管症候群」です。
主な原因
1️⃣ 手の使いすぎ(デスクワーク・家事・スマホなど)
→ 手首を曲げたままの姿勢が続くと、腱がこすれて炎症が起きやすくなります。
2️⃣ ホルモンバランスの変化(更年期・妊娠・出産後など)
→ むくみにより手根管が狭くなり、神経が圧迫されることもあります。
3️⃣ 糖尿病や甲状腺機能低下症などの代謝性疾患
→ 神経の栄養状態が悪くなり、しびれが出やすくなります。
4️⃣ 骨格・姿勢の影響
→ 肩こりや猫背によって、腕全体の神経の流れが悪くなるケースもあります。
⚡ どんな症状が出るの?
✅ 親指〜中指・薬指の半分にしびれ
✅ 朝起きた時にジンジン・ピリピリする
✅ 手を振ると少し楽になる(「shake sign」)
✅ 細かい動作(ボタン留め、ペンを持つ)がしづらい
✅ 進行すると、親指の付け根の筋肉(母指球)がやせてくる
このような症状がある場合、神経の圧迫が進んでいる可能性があります。
♀️ 手根管症候群のセルフケア
症状が軽い段階なら、セルフケアで改善を目指すことも可能です
【1】手首ストレッチ
① 片方の腕を前に伸ばして、手のひらを下に向ける
② 反対の手で、指先をゆっくり上に引き上げる
③ 10〜15秒キープ × 2〜3回(反対側も)
手首まわりの腱や神経の通り道が広がります。
※痛みが出ない範囲で行いましょう。
【2】前腕(腕の内側)のマッサージ
① 反対の手で前腕(手首〜肘の内側)を軽くつかむ
② 親指で円を描くように押しながら、腕を上から下へ流す
腱や筋膜の緊張をゆるめ、神経の圧迫を軽減します。
【3】姿勢リセット(胸を開く)
手首のトラブルは、肩や胸の筋肉の硬さが原因のことも。
1時間に1回は椅子から立ち上がり、
胸を開いて両手を後ろに引くようにストレッチしてみましょう。
胸郭が開くことで、腕の血流・神経の通りがスムーズになります。
整体的な視点
手根管症候群は「手首だけの問題」ではなく、
実は 首・肩・胸まわりの筋緊張や、
姿勢・呼吸・神経の流れが深く関係しています。
腕だけほぐしても再発しやすいのは、
原因が上流(首〜肩〜胸)にあるためです。
当院では、神経の通り道を全体で整える施術を行い、
根本からの改善を目指しています。
まとめ
手根管症候群は、
長時間の手作業やスマホ
姿勢の崩れ
むくみや代謝の低下
などが重なることで起きやすくなります。
早めのケアで神経の回復も早まりますので、
違和感やしびれを感じたら、まずは無理せず手を休ませましょう。